豚のお話記事一覧

 豚は古くから優れた繁殖能力(1回の分娩に平均15頭以上の仔豚を産みます)と発育能力がある上、貴重なタンパク源として人類に重宝されています。特に中国では古代より養豚は盛んであり、羊肉や鹿肉と並んで好まれました。これは現在でも同様であり、世界で約9億頭の豚が飼育されていますが、その約半数(約4億6000万頭)が中国で飼育されています。余談になりますが、中国では豚は金運の象徴となっており、干支で豚年(...

 日本国内でも古代縄文時代から豚の原種である猪が存在していたという事は明らかになっており、鹿と共に人類の狩猟対象になっていましたが、弥生時代になると(一説には縄文末期)、猪(野生豚)の家畜化された形跡があり当時の家畜化された猪の頭蓋骨が発見されています。しかし野生の猪を捕獲し豚の家畜化が開始された説と、中国大陸から家畜豚が持ち込まれたという説もあり、学者先生方の熱心な研究にも関わらず、現在に至って...

 ミニブタ(ミニチュア・ピッグ)は、成熟しても殆どが体重100kg以下の小柄体型であり、見た目が愛らしい上、食用豚より断然飼育が容易なので、米国を中心に、愛玩動物として有名です。ミニブタのルーツと用途を辿ってゆくと、東南アジア・中国は、在来種・野生化の小型豚の産地の1つであり、特にベトナムに生息していた小型豚を欧米で改良したのが起源となりますが、本来のミニブタ作出目的は「実験用動物」でした。薬品試...